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「Salesforce World Tour Tokyo 2017」

【クラウド見て聞きある記(その188)】
平成29年9月26日~27日に、ザ・プリンスパークタワー東京と東京プリンスホテルで開催された、株式会社セールスフォース・ドットコム主催の「Salesforce World Tour Tokyo 2017」に、日程の都合上、26日の午前中と27日は全日参加した。

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今年は、一部の会場が虎ノ門ヒルズフォーラムから、隣の東京プリンスホテルに変更になり、参加者の利便性が増した。

また、開催時期に関しても、毎年9月~10月に米国で開催される「DreamForce」の結果を受けて、その報告会を兼ねて12月に開催されていたが、今年は逆になり少し意味合いが変ってきているように思う。

昨年のDreamForceでは新製品としてAIのEinsteinの発表等があり、その内容が12月に開催されたWorld Tourで日本でのお披露目を行い、通常は翌年にかけて正式リリースを行い、その結果をまたWorld Tourで報告する様なサイクルが出来上がっていた。

株式会社セールスフォース・ドットコム(日本法人)も2000年に設立され、従業員も1100名に増加、セールスフォース関連の資格取得者9300名、パートナー企業が370社、データセンターが東京と大阪に開設、ベンチャーキャピタルでの出資32社等に急成長を遂げており、今も順調に企業規模の拡大は続いている。

製品的にも、バックオフィスの共通プラットフォーム化した“SalseForce1”のリリース、相次ぐM&A(HerokuやPadot等)による機能の拡張、IoT機能の追加、Lightningによるモバイル開発環境、AI基盤としてのEinsteinの追加、AppExchangeのエコシステム対応強化等、急激な機能拡大や見直し等を行っている。

イベントは、毎回趣向を凝らした内容になっているが、今年も入り口からサファリ調の案内板や、会場での“Einsteinくん”を中心とした各種の縫いぐるみの登場や、色々なパフォーマンス等が行われ、イベントを盛り上げ祭りの雰囲気の中、参加者をもてなす心が溢れているイベントになっていた。

昨年のイベントでも感じたが、“参加者主役”のイベントになっている事は、企業の有り様を表し、今後の重要な要素になると思う。

今回のイベントは2会場で行われたが、26日はプリンスパークタワー東京会場のみで、“ビジョン、最新トレンドを学ぶ”として、経営者、ビジネスユーザー、マーケター、ITマネジャー、パートナー向けで行われた。

27日はプリンスパークタワー東京会場では、“お客様事例、最新クラウド、業種ソリューション”として、経営者、ビジネスユーザー、マーケター、ITマネジャー、パートナー向けに、東京プリンスホテル会場では、“最新テクノロジー、活用事例、Salesforceを楽しく学ぶ”をテーマとして、経営者、ITマネージャー、開発者、管理者向けに行われた。

日程の都合上、26日の午前中と27日は全日参加したので、その概要について報告する。

Ⅰ.26日(午前中)
“「The Age of the Customer」”と題し、司会:Time Inc. 国際担当編集長 クレイ チャンドラー 氏、パネラーとして、株式会社セブン&アイ・ホールディングス 代表取締役社長 井阪 隆一氏、NTTコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 庄司 哲也氏、ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役 兼 CEO 石黒 不二代氏が参加して、パネルディスカッションが行われた。

司会よりパネラーに対して、現在の課題や各社での具体的な取り組みについて質問があり、パネラーが答える方式で進められた。

質問内容としては、①、今のテクノロジーがどのように影響を与えるか、②すべてがコントロールされていると、現在の環境変化のスピードについてゆけないのではないか、③デジタル時代の支援とは、④米国のUX(顧客体験)と日本のUXの違いは、⑤アマゾンがリアル店舗を買収したが、戦略としてどう思うか、⑥日本ではクラウド化が欧米に比べて、2~3年遅れているといわれるが、その原因は、⑦テクノロジーと女性の関係について、テクノロジーの変革は女性にとってどの様な影響を与えるか、⑧中国の市場は・・等の質問があった。

質問対する回答方式で行われており、録音ができないため、内容の確認がメモでは不確であり、回答の記述については省略する。(多分、書きおこしが出ていると思うので、必要であればネットで検索を)

Ⅱ.27日(ザ・プリンスパークタワー東京のみ)
2日目は6会場に分かれて、各々7セッション(計42セッション)が行われ、うち7セッションを聴講したが、内容が多岐に渡り聴講数が多いため、タイトルと超ポイントのみを報告する。

事例講演に関しては、利用技術等についてセールスフォース。ドットコム社から説明があり、その後、各々の企業から事例等の話しがある形式で行われた。

1.セッション1
“コニカミノルタのセールス&マーケティング変革”と題し、コニカミノルタジャパン株式会社 上席執行役員 直販営業本部 本部長 小関 高行氏、株式会社セールスフォース・ドットコム セールスエンジニアリング本部 ディレクター 高野 忍氏から講演があった。 コニカミノルタが取り組んだ、営業とマーケティングの変革に関する内容についての報告があった。

2.セッション2
“アクセンチュアが実践したセールス・トランスフォーメーション~3年間のSalesforce導入と働き方改革の実例~“と題し、アクセンチュア株式会社 テクノロジーコンサルティング本部 クラウドファーストアプリケーション アジア・パシフィック統括 マネジング・ディレクター 篠原 淳氏、同クラウドファーストアプリケーションズ シニア・マネジャー 三宅 理史氏から講演があった。自社でのセールスフォース製品を使って、働き方改革を実践した事例等に関する話があった。

3.セッション3
“富士通からの提言 デジタルビジネス変革のカギ”と題して、富士通株式会社 オファリング推進本部 デジタルマーケティングオファリング統括部 SFDCソリューション部 シニアマネージャ 赤澤 元司氏、富士通コミュニケーションサービス株式会社 ソリューション本部 第五事業部 第三サポート部 課長 深沢 光慈氏から講演があった。自社でのSFDCを活用したDXの実現に向けた活動について、報告があった。

4.セッション4
“最強のIT Platform を手に入れる ~パソナのPlatform 戦略 ~Salesforce for IT”と題して、株式会社パソナ 執行役員 兼 CIO、IT統括部長 兼 営業総本部 AL推進部長 河野 一氏、株式会社セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング シニアマネージャー 伊藤哲志氏から講演があった。

Salesforce Platform(Sales Cloud や Service Cloudの組み合わせ)の説明および活用した最新の導入事例を、デモを交えて説明があった。

5.セッション5
“Salesforce が実現する未来のデジタルコマースと最新の海外事例 ~企業を成長させる Commerce Cloud の実力と手法~“と題し、株式会社セールスフォース・ドットコム セールスエンジニアリング ディレクター 増田 拓也氏から講演があった。

デジタルコマースが抱える現状での課題と、その対応ソリューションを成功事例から解説し、Salesforceが提供するサービスと活用法に関する話があった。

6.セッション6
“IBM Watsonで進化するCRM”と題し、日本アイ・ビー・エム株式会社 理事 セールスフォース・プラクティス・リーダー 浅野 智也氏から講演があった。

IBMではAIをAugmented Intelligenceと呼んでおり、実際に実用化されているIBM Watsonの事例等について、Bluewolf社のSalesforce + AI事例とともに、AIを活用したCRMについての話があった。

Ⅲ.展示会
展示会は、ザ・プリンスパークタワー東京では26日と27日の両日にCustomer Success Expoと称して行われ、東京プリンスホテルでは27日にSalesforce やパートナー企業の最新技術やソリューションに関する展示が行われた。今回は、ザ・プリンスパークタワー東京のみに両日ともに参加した。

ザ・プリンスパークタワー東京では、CampgroundでSalesforce関連を13のジャンル(セールス、サービス、マーケティング、コミュニティ、アプリ、コマースEinstein、Lightning、quip、mobile、IoT、Industry)に分けて、最新プロダクトを紹介、併せて80社を超える協賛クラウドリーダー企業が、ビジネスの成功を支援するためのサービス・最新ソリューションを紹介する展示が行われた。

今年も、沢山の新しく参加企業が展示を行っていたが、単なるSalesforceの補完機能のみならず、IoTやAI等でトータルのソリューションとして利用企業に価値をもたらす様な展示が多くなっているように感じた。

Ⅳ.全体的な感想
今回は、昨年と同じく2日間にわたり終日を使って実施され、従来は非常に慌ただしさを感じていたが、余裕を持って聞く事が出来、また2つの会場も近くなり(一つが虎ノ門ヒルズフォーラムから、東京プリンスホテルに変更)時間さえあれば、行き来が出来るようになったので、興味があれば両方に参加が出来るようになった。

来年は(今年は東京プリンスホテルで行われた)SMBゾーンにも是非参加してみたいと思う。

セッションや展示を見ていると、製品やソリューションの増加には驚くばかりで、最近もM&Aで製品の追加(Padot等)及び新しくIoTやAI(Einstein)が、開発方式ではLightningが加わり、製品やサービス/ソリューションも急速に多様化している事を実感することが出来た。

最近では、“クラウド = 利用”という構図が日本では、クラウド活用拡大が難しく、エコシステムを中心にシステム開発の在り方を見直す機運も高まっており、広がった製品やサービスをどう組み合わせて行くかも、今後の課題として取り組む必要性を感じた。

(毎年書くが、)使える機能が増えるのは良い事だが、使う側から見ると、自社に合ったものをチョイスする為には、それなりの知識が必要となり、本来のクラウドの目的である、“気軽に使える”が少し遠のくように感じている。

これらに如何に対応を行うかが、クラウド活用の拡大に向けての課題だと思う。価格も重要な課題だと思うが!!

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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