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「ワークスタイル変革Day 2017」~「働き方改革」の成功パターンが分かる~

【クラウド見て聞きある記(その186)】
平成29年9月5日に、ソラシティカンファレンスセンターで開催された、株式会社リックテレコム主催、シスコシステムズ合同会社、日本マイクロソフト株式会社、日本電気株式会社等10社による協賛“「ワークスタイル変革Day 2017」~「働き方改革」の成功パターンが分かる~“に参加した。

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「ワークスタイル変革Day」は、従来、UC(ユニファイド・コミュニケーション)やモバイルを、中心としたイベントであったが、活用する事により実現できる「ワークスタイルの改革」に焦点を当てたイベントに進化している。

最近は、政府の重点施策として「働き方改革」は取り上げられており、少子化・労働人口の減少等の根本的な対策として、労働生産性の向上、リモートワークやダイバシティの推進、残業時間の削減等を目的として、各種の施策が行われている。

一方、企業においても人材不足や間接部門の生産性の向上を狙いとして、「ワークスタイル変革」に取り組むケースが増加しており、政府の後押しもあり、経営課題の最重点に位置付ける事が多くなっている。

しかしながら、「働き方改革」に対して取り組みを開始している企業や、これから開始しようとしている企業は沢山あるが、中々超えられない課題が非常に多い様に感じている。

原因としては、色々と考えられるが、製品やソリューション/サービス等を導入しただけでは解決が難しい事と、そもそも「働き方改革」に関して解釈が定まっていない事等により、何をどうやれば良いかが明確でない(企業ごとに課題と解決策が違う)などの要因があるものと思われる。

この様な中で今回のセミナーでは、ユニファイドコミュニケーション(UC)やモバイルをフル活用した「次世代ワークスタイル」を探る事により、上述の様な課題を解決するヒントを得る為に参加した。

セミナーは、午前中に基調講演と協賛企業講演、午後からは2トラックで各々協賛企業講演(6セッション)と特別講演×2が行われた。

午前中の全ての講演と午後の4セッションと特別講演を聴講したので、その概要を報告する。

Ⅰ.基調講演
「日本の未来を変えるAI、IoT、働き方改革」と題し、東京大学名誉教授 学習院大学 国際社会科学部 教授 伊藤 元重氏から講演があった。

世界の動きとしてTFP(トータル ファクター プロダクトビリティ)から現在の動き(ドイツのインダストリィ4.0、米国のインダストリアル・インターネット、日本のソサイエティ5.0等)への変化、日本の現状(賃金の動き、人材不足、内部留保等)、経産省の審議会の活動(GAFA対応等)、IoTのインパクト(10年前の常識を打ち破った、情報が変わると何かが起こる等)、中国の11月11日のアリババの売り上げの意味、サブスクリプションの重要性等についての話があった。難しい内容であったが、非常に論理的で分かり易い説明で理解でき、有益な内容だった。

Ⅱ.特別講演
“総務省の情報通信政策と働き方改革”と題し、総務省 情報通信国際戦略局 情報通信政策課 課長 今川 拓郎氏から講演があった。

数ある政策の中で“テレワーク”の話しを中心に話があった。情報通信関連予算要求の内容について、テレワークの現状(テレワークとは、テレワーク導入のメリット、導入結果の調査について、導入企業は10%程度等)と課題(認知不足、意識改革等)、総務省のテレワークへの取り組み、今年7月に実施したテレワーク・デイの実施結果等についての話があった。

Ⅲ.協賛企業講演
協賛企業講演として、午前中に1セッション、午後から3セッションを聴講したのでその概要について報告する。

1.セッション1
“〜働き方改革第2章〜IT偏差値に頼らない、スピード現場改革”と題し、シスコステムズ合同会社 コラボレーションアーキテクチャ事業 コラボレーション営業 部長 石黒 圭祐氏から講演があった。

7月24日に実施した“テレ・ワークデー”に関しシスコでの取り組みをVTRで紹介、働き方を取り巻く様々な変化、働き方を変えさせるのではなく自然と変わる環境の作成、働き方改革とワークスタイル変革の違い、セキュリティ対策の新しいアプローチについて、働き方改革の第二章としての会議改革等について等の話しがあった。

2.セッション2
“ワークスタイル変革に必要不可欠なモバイルソリューションとは?”と題し、モバイルアイアン・ジャパン チャネルセールス 本部長 中村 真氏と、マクニカネットワークス株式会社 営業統括部 営業統括部アプリケーション営業部第3課 クラウドモバイルエバンジェリスト 小田切 悠将氏から講演があった。

最初に小田切氏から、モバイルの業務への活用状況、モバイルによる生産性向上に必要な要素、モバイルの本格的な活用に必要なプラットフォーム(EMM)等に関する話があった。

その後、中村氏からEMMツールである“MobileIron”の説明と、具体的な事例の紹介等があった。

3.セッション3(丸紅情報システムズ株式会社 協賛)
“AI企業が伝授! 人の「知」を活かした生産性革命”と題し、ブレインズテクノロジー株式会社 代表取締役 濱中 佐和子氏から講演があった。

技術革新と働き方方改革がもたらす新たな成長、働き方の変化と経済・国民生活への影響、技術革新への対応とその影響、労働を取り巻く環境、人工知能への誤解、ブレインテクノロジーの機会学習(ML)の活用と関連する具体的な製品について、等の話しがあった。

4.セッション4
“生産性26%向上を実現した 日本マイクロソフトの働き方改革とAI活用”と題し、日本マイクロソフト株式会社 Officeビジネス本部 シニアプロダクトマネージャー輪島 文氏から講演があった。

日本が直面している課題、日本マイクロソフトにおける働き方改革について、活動結果・・26%の作業生産性の向上を達成、活躍する為の働き方改革とICT、活躍する為の日本マイクロソフトの4つの実践例、世界規模でのサイバー攻撃対策について、等についての話があった。

Ⅳ.全体的な感想
政府が進める「働き方改革」を実現する為には、スマホやタブレット等のモバイル機器やコミュニケーションの為の機器等の導入、各種のツールやソリューションの活用等に加えて、ワークスタイル(仕事の仕方)そのものの改革が必要になる事が明確になり、具体的な事例等も確認する事が出来た。

また、画一的な導入のパターンは無く、自社に合わせた導入手順が重要となるのも、事例を通じて明確になった。

ただ、「働き方改革」については、取り組むべき重要課題と言われ始めて数年が経過しているが、当初予想されたより活用の進度が遅いとの認識は広がっており、課題も明確になっている事から、手探り状態からの脱出は出来ているものと思う。

これらを言及するセミナーも多くなっており、今回も幾つかの指摘があった様に思う。一気の全社的な改革はかなりハードルが高く、ビル移転や環境の大きな変化等で、根本的な見直しを行う場合を除き、目的に合わせ効果をキーに優先付けを行い、地道な活動を続ける必要があるものと思われる。

その時、重要な事はトップダウン(経営層の理解)とボトムアップ(従業員の喜んでの参加)の融合が欠かせないと思う。

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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