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TerraSky Day 2017~デジタル・トランスフォーメーションに備えよ~

【クラウド見て聞きある記(その181)】
平成29年7月21日に溜池山王のANAインターコンチネンタルホテル東京で開催された、株式会社テラスカイ主催の“TerraSky Day 2017~デジタル・トランスフォーメーションに備えよ~”に参加した。

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TerraSky Dayは今年で3回目の開催で、会場もANAインターコンチネンタルホテル東京に変更になり、募集人員も昨年より大幅増の700名を予定して行われたが、申し込みも1,400名を超えたとのこと。

株式会社テラスカイは、2006年に設立後、セールスフォース社の製品の補完機能(SkyVisualEditor、SkyOnDemand等)を中心にビジネスを展開し順調に成長していたが、最近ではAWSのクラウド・インテグレーション等の新しい領域や、ソーシャルウェア領域の“mitoco”の提供等、業態の拡大も行い事業も急速な拡大を実現している。

また、セールスフォース社との資本提携、NTTソフトウェアやサーバワークス社、エコモット社、クラウディア・ジャパン社等との資本業務提携も積極的に実施、製品やサービス/ソリューションの拡大も急速に行って、クラウド・インテグレーションのリーディングカンパニーに育ってきており、業界では注目の的になっている。

この他にも、短期間・低コストでERPを導入クラウドファースト時代のワンストップ・ソリューション・サービスである「クラウドERPコンシェルジュサービス」や、IoTに欠かせないセンサーデータの収集、データの格納、そして分析へとトータルなラインアップで総合的にサポートする「IoTコンサルティングサービス」等の提供も行っている。

この様な状況の中、テラスカイ社の今後の動きはクラウド業界全体にも影響を与えかねず、今後の動きや製品戦略を知る事は、重要な事だと考えてイベントに参加した。

今回のイベントで午前中は、オープニングセッションとして、同社の社員である厚切りジェイソン氏から“未来を創るこどもたちの教育”と題しトークがあり、その後、ゲストスピーカーを迎えてキーノートが行われ、昼のランチセッション(4セッション)を挟んで、午後からは6つの会場に分かれて17のセッションが行われた。

午前中のキーノートから終日参加したので、その概略についてキーノートを中心に報告する。

Ⅰ.キーノート
“デジタル・トランスフォーメーションに備えよ”と題して、テラスカイ 代表取締役社長 佐藤秀哉氏からデジタル・トランスフォーメーションによって社会にもたらされる変化、期待する変化について、5名のゲストスピーカーを迎えて講演が行われた。

佐藤社長からは、今回のイベントの状況(来場者登録が1,400人超え等)、2つの事業領域(ソリューション事業と製品事業)の説明、資本業務提携等の状況、ふるさとテレワーク推進事業として上越サテライトオフィスを開設した事、等の説明があった。

ここで、ゲストスピーカーとして、総務省 情報通信国際戦略局 情報通信政策課長今川 拓郎氏から現在推進している“ふるさとテレワーク推進事業”の内容を中心に説明が行われた。

佐藤社長から、今回取り上げたテーマのデジタル・トランスフォーメーションについての解説と、3つのテーマ(働き方改革、モダンERP、IoT)を取り上げて各々の活動についての話があった。

その内、「働き方改革」をテーマに取り上げ、各種の施策が必要になっている事や、実施する為に有効なツールである“mitoco”を開発し提供を始めた事等の話しがあった。

ここで、2人目のゲストスピーカーとして“mitoco”の採用企業である、株式会社ジェイティービーグループ本社 国内事業本部 法人事業部 法人事業企画担当マネージャー 三谷 智宏氏から、新システム構築プロジェクト等についての説明が行われた。

佐藤社長から、クラウドでは様々なサービスがあり、これらをAPI経由で活用する事が重要で、APIエコノミーの重要性、テラスカイ社での取り組み等についての話があった。

ここで、3人目のゲストスピーカーとして、APIを駆使して短時間でサービスインしたシステムを開発した、弁護士ドットコム株式会社 代表取締役会長 元榮 太一郎氏から、サービスの内容等について説明があった。

佐藤社長から、生産性改革に関して、顧客との効率良いコミュニケーションをとる必要があり、その具体的なものとして、テラスカイ社が開発に関係したSalesforceとLINEの連携の紹介があった。

ここで、4人目のゲストスピーカーとして、LINE株式会社 広告・ビジネスプラットフォーム室 副室長 戦略企画担当ディレクター 砂金 信一郎氏から、Salesforce+LINE Customer Connectに関する説明があった。

佐藤社長から、ガートナーが提唱している“ポストモダンERP”について、SORとSOEの観点から説明があった。その中で企業システムはSORとSOEが混在し、性格が違う2つを分けて考えるべき、基幹システムのクラウド移行については“リフト&シフト”の考えを用いると良い、等の話しがあった。

ここで、5人目のゲストスピーカーとして、クラウド移行に関して“リフト&シフト”の考えを取り入れ、クラウド化を推進している“旭硝子株式会社 情報システム部 部長 伊藤 肇氏から、その内容についての説明があった。

佐藤社長ら、IoT関連への取り組みについて説明があり、米国GEが推進しているPredixを中心に据えてビジネスの展開を行う旨の説明があった。

ここで、特別のゲストスピーカー(6人目)として、資本業務提携を行っているエコモット株式会社の代表取締役 入澤 拓也氏が登壇しIoT関連の協力体制についての説明があった。 佐藤社長から、キーノートの締めの話があった。

Ⅱ.ブレークアウトセッション
ブレークアウトセッションについては、4会場でのランチセッションに始まり、開始時間等が変則ではあるが、6会場で主催者及びスポンサー企業から21のセッションが行われた。 その内容について、(超)概略を報告する。

1.セッション1(ランチセッション)
“次代のシステムの本質 ― デジタル・トランスフォーメーションはビジネスに何をもたらすのか“と題し、株式会社テラスカイ コンサルティング部 部長大友 幹氏から講演があった。情報とその伝達の次世代を読み解くキーワードとして、ICT、Sox、AI等説明が行われた。

次に、企業の動向とICT戦略の今後として、DXに向かう企業の動向、情報の伝達とビジネスの本質、コミュニケーションの3軸、DXがもたらすもの、等についての説明があった。

2.セッション2
“超高速開発ツールで変化に強く高速なビジネス・トランスフォーメーションを支援”と題し、株式会社テラスカイ 営業本部 サブマネージャー 児子 明弘氏、株式会社テラスカイ 製品開発本部 技術推進チーム マネージャー 吉田 寛氏、ソフトバンク コマース&サービス株式会社 MD本部 通信販売推進統括部 営業推進部 営業企画課 課長 渡邊 雅之氏から講演があった。

株式会社テラスカイ児子氏より、DXを支えこるテラスカイの技術及び製品/ソリューションの紹介が行われ、その後、ソフトバンクコマース&サービスよりSkyvisual Editorを活用したシステム開発の事例紹介が、最後に株式会社テラスカイの吉田氏より、超高速開発関連ツールのデモが行われた。

3.セッション3
“丸紅が描くPredixを用いたIoTビジネスとは(なぜ、何にPredixを使うのか)”と題し、丸紅株式会社 情報・通信・ヘルスケア本部 本部長付 徳永 克也氏とGE Digital ソリューション アーキテクト ラジェーンドラ マヨラン氏から講演があった。

徳永氏から、なぜDXなのかに関して米国GEの産業ポートフォーリオ戦略を基に説明、ラジェーンドラ マヨラン氏から、GEが中心なになって進めているインダストリアル・インターネットの構成、それを実現するサービス(製品)“Predix”についての説明があった。

4.セッション4
“ワークフロー最適化と帳票改善 ~mitoco x AppsFS × OPROARTSで 生産性を向上した新しい働き方を実現~“と題し、日本オプロ株式会社 技術サービス部 シニアコンサルタント 泉 博章氏から講演があった。

同社が提供するSalesforce上の販売管理システムである“AppFS”から出力した帳票を、mitocoとの連携で、ワークフローや帳票の最適化等を実現した事例の紹介があった。

Ⅲ.スペシャルセッション
“変革の時代の成長戦略”と題し、ゲストスピーカーとして、ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役社長 兼 CEO 石黒 不二代氏、シスコシステムズ合同会社 代表執行役員社長 鈴木 みゆき氏を迎え、スピーカーとして、厚切りジェイソン として活躍中の株式会社テラスカイ グローバルアライアンス部 部長 ジェイソン・D・ダニエルソンで、スペシャルセッションが行われた。

DX時代に必要な変化は、なぜ国内の会社はDXが出来ないでいるのか、国外の企業は、個人はどうすべきか・・等について、活発なディスカッション形式で行われた。 グローバルな活躍を行っている参加者の話しで、非常に興味深い内容だった。

Ⅳ.展示会
テラスカイコーナーとして、mitocoやSkyVisual Editor等の製品や、Heroku/AWS等の構築サービス、IoT関連の展示が行われていた。

また、協賛15社から、テラスカイ社と協業や連携等を行っている製品やソリューション/サービス等の展示が行われていた。

内容としては、かなり幅広くテラスカイ社の事業の大きさを感じる事が出来、また、昨年に比べても格段の違い(進化と幅)があるように感じた。

Ⅴ.全体的な感想
キーノートでの佐藤社長の話しについては、資料の纏め方や話の内容が、非常に分かり易く、同社が進めている事業と世の中の動きのとの関連を、良く理解することが出来たし、イベントの案内で“クラウドのリーディングカンパニー”という文言があったが、過言ではないように思えた。

また、最近積極的に取り組んでいる資本業務提携や、新規事業に関しても、練られた戦略の元に行われ、今後に期待を持たせる内容になっているように感じた。

IoTやクラウドサービスに関しては、AWSやマイクロソフト、Salesforce、SAP等のベンダーを中心に、多くのサービスが出て、多くのエコシステムや各種のプラットフォームが存在する事を考えると、インテグレータの役割が増してくることが考えられ、テラスカイ社の役割も、益々重要になってくるものと思われる。

クラウド・インテグレータの存在が、今後のクラウド普及のポイントになる事は間違いない。

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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