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「ZDNet Japan x TechRepublic Japan ワークスタイルセミナー」-ビジネス加速を最優先に追求するワークスタイル変革〜新たな仕組みを展望し、いま着手することを考える」-

【クラウド見て聞きある記(その177)】
平成29年6月23日に、千代田区麹町のベルサール半蔵門で開催された、主催:朝日インターラクティブ、共催:ヴイエムウェア株式会社、ソフトバンクコマース&サービス株式会社で開催された、“「ZDNet Japan x TechRepublic Japan ワークスタイルセミナー」-ビジネス加速を最優先に追求するワークスタイル変革〜新たな仕組みを展望し、いま着手することを考える」-を、テーマで行われたセミナーに参加した。

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最近は、政府も重要課題として「働き方改革」については、各種の施策を打ち出しており、企業も現状で逼迫している人手不足の対策や、中長期での労働人口の減少対策として、企業としての重要経営課題と取り上げる事が一般化してきている。その為に企業として「働き方改革」に対する関心度は、異常と思われるほど高まっている。

しかし、具体的な対応計画を策定する段階で、立ち往生を余儀なくされているケースが散見されているように思う。

これは、“働き方改革”は最終の目的では無く、単なる手段でしかないため、目的により色々な手段としての“働き方改革”が存在する事と、実現する為にはツールやサービス/ソリューションの導入に加えて、人事制度の見直しや、評価制度の見直し、そして最も重要な企業風土の醸成が必要なことが上げられる。

また、目的も1つではなく組織や業務によっても変化する事から、“卵が先か鶏が先か”の議論に陥るケースも散見されるように思われる。

従って、ワークスタイルの変革を考える場合、目的も複数で実現する手段も複数存在する事から、“働き方の多様化”と捉えて、自社での仕事の棚卸や評価を行い、手を付けやすく且つ効果が期待できるものから手を付けるのが常套の手段だと思う。

これらの状況を確認するため、最新の動向、製品やソリューション/サービスの最新状況、具体的な事例等について、情報収集を行うと共にギャップの原因等を探る為に参加した。

セミナーは最初に基調講演が行われ、その後に協賛企業からの講演が2セッション、最後に特別対談が行われた。全ての講演に参加したので、その概略について報告する。

Ⅰ.基調講演
「マクロとミクロから見えてくる"やわらかい"ワークスタイル」と題し、Organize Consulting 株式会社 代表取締役 清水 久三子氏から講演があった。

ワークスタイルを考える背景と前提、ワークスタイルをデザインする5つの“P”、改革の目的の明解化の重要性、業務の変化とルーティンワークの激減、インプットボトルネック解消のための4つの“C”、現状の可視化の必要性、時間の意識の改革、過剰品質から適正品質へ、目的によるワークスタイルの違い、具体的な施策と管理について、等の説明があった。

かなり本質に迫った内容であり、日頃感じている問題点や課題について、幅広くまとめてあり非常に参考になる話だった。ただ1点、過剰品質の捉え方に関しては、少し違和感を覚える内容だった。

Ⅱ.協賛企業講演
協賛企業2社から、製品やソリューションの説明、及び事例等についての講演があったので、その概略を報告する。

1.協賛企業講演1
“ソフトバンクC&S流 働き方改革のご紹介”と題し、ソフトバンク コマース&サービス株式会社 業務推進本部 本部長 大内 仁氏から講演があった。同社で推進しているワークスタイル改革の内容についての話があった。

いつでも・どこでもオフィスを実現するホワイトワークスタイル、業務フローの再整備によりBPOを推進、テレワーク等の導入による在宅勤務の実現、全社員に仮想PCとタブレットのマルチディバイスの導入により“どこでもオフィス”の実現等について、その具体的な内容や現状での結果・成果等に関する説明、およびVTRでの紹介があった。

また、その中で自社での取り組みに関し、背景や構築した評価手法、実施したトライアルの内容等、導入ノウハウについての説明もあり、参考になる内容だった。

2.協賛企業講演2
“モバイル・クラウド時代への移行を支援するデジタル・ワークスペースの価値”と題し、ヴイエムウェア株式会社 ソリューションビジネス本部 EUC技術部 シニアソリューションアーキテクト 藤野 哲氏から講演があった。

現状の説明として、生活のあらゆる局面で進むDX(Digital Transformation)、シリコンバレーのギークな“オタク“が世界を変える時代(Uber、AirBnB等)、コンシューマライゼーションによって進むDX、企業においてコンシューマライゼーションの進化により“Digital Work Space“の必要性、エンタープライズレベルでのセキュリティ対策の必要性、統合エンドポント管理、今後の世界と常識等についての話があった。

よく現状の整理が行われており、分かり易い内容だった。

Ⅲ.特別対談
“何に悩み何を変えようとしているのか-ワークスタイル改革の現場検証”と題し、Gemba Lab代表、ジャーナリスト、元朝日新聞編集委員 安井 孝之氏と、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 ヒューマン キャピタル ユニット シニアマネジャー田中 公康氏の対談が行われた。安井氏が質問し、田中氏が答える形で行われた。

政府の目標については理解できるが、それを実現する現場がついて行っていないように考えているが、どのように生産性を上げるべきか?や、働き方改革に使えるテクノロジーは?、テクノロジーの進展により、効果は出るのか?等の内容について、支援を行っている現場から見た内容についての議論が行われた。

かなり本質をついた内容だったが、改めてワークスタイル変革の難しさも再認識させられた。

Ⅳ.全体的な感想
今回のセミナーと直接関係は無いが、30年以上前に米国に10年ほど勤務した上司と話しているとき、米国との文化の違いについて話があった。

ある月の電気料金の請求書を見ると、何時もの月に比べて2倍近くの金額が書かれていたので、窓口に持っていったら、受付の女性が“何時もの月は幾ら位ですか”と聞いてきた。そこで、先月は〇〇ドルです、と答えたら受付の女性が赤エンピツで、言った値に書き換え別窓口で手続きをしてくれ、と言われたそうだ。

その時上司からは、日本ではこのような文化に変化するのは難しいと思うし、変化が必要か考える時期が来ると思う、と言われた。

どちらが正解かはわからないが、この文化の違いが、生産性の低さの原因であり、日本での働き方改革が中々進まない一つの理由になっているのではないかと思う。

“過剰品質”というのは簡単だが、日本の中に果たして上述の様な文化が受け入れられるかも、少し議論した方が良いように思う。

“おもてなし”文化が定着している日本にあって、受け入れられないのであれば、解決策も自ずと変わってくると思うが・・・! 

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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