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「HPE Discover Forum 2017」

【クラウド見て聞きある記(その170)】
平成29年4月21日に六本木のグランドハイアット東京で開催された、日本ヒューレット・パッカード株式会社主催の「HPE Discover Forum 2017」に参加した。

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HPE(Hewlwtt Pachard Enterprise)の、このイベント「Discover Forum」は、HPEのワールドワイドなイベントで、全世界では1万人以上が参加する大規模なもので、日本は5ヶ国目になる。HPEの戦略やそれを実現する製品やサービス、ソリューション、事例等を紹介する場になっている。

大手の総合ITベンダーは大きな変革期にあり、その一つの例として、IBMでのPCやX86サーバ部門、ストレージ部門等の売却等を行い、HWを中心としたビジネスからサービス中心に舵を切る等大きな変貌を遂げており、大きな潮流にもなっている。

一方、ヒューレット・パッカード社は、2012年から始まった5ヶ年の事業強化計画策の中で検討を重ねた結果、業界をリードする2社に分社化(主として企業向けのシステム構築を支援するHPEと、コンシューマ向けのPCやプリンターを扱うHP Inc.に)を行い、その後、色々な戦略や新しい製品、考え方が出され、大きな変貌を遂げようとしている。

IoT分野でのインテリジェント・エッジや、次世代インフラの“The Machineプロジェクト”、ハイブリッドIT、IT消費モデル等がある。しかしながら、プレスリリースだけでは漠として理解は難しく、内容を理解する為に参加した。

イベントは、午前中に基調講演とユーザ企業2社による事例講演が、午後からはハイブリッドIT、インテリジェントエッジ(IoT)、スポットライトセッションに分かれ、各々4セッションが行われ、最後に特別講演が行われた。

同時に自社の製品やサービス等を中心に展示会も行われた。午前中の基調講演と事例、午後からは4セッション及び特別講演に参加、合間に展示会を見て回ったので、その概要について報告する。

Ⅰ.基調講演及びユーザ事例講演、特別講演
午前中には、主催者挨拶に続き、基調講演とユーザ企業2社による事例講演が行われ、最後に特別講演に参加したので、その概要について報告する。

1.開催挨拶
日本ヒューレット・パッカード株式会社 代表取締役 社長執行役員 吉田 仁志氏から開会の挨拶があった。

「Descover Forum」の位置づけ、日本の経済の状況、これからの時代にビジネスチャンスが増える構造等について等の話があった。

2.基調講演
“Driving the right outcomes for your business ービジネス成果の最大化に向けてー“と題し、ヒューレット・パッカードエンタープライズ エンタープライズグループエグゼクティブ バイスプレジデント & ゼネラルマネージャー アントニオ・ネリ氏から講演があった。

まず、今回の分社化に至った経緯と結果について、2012年からの5ヶ年計画の内容等に関する説明があった。

その後、エンタープライズITに起きている変化、HPEが信じる世界、アジアパシフィックの重要性、すべての業界に創造的破壊をもたらすDX(デジタル・トランスフォーメーション)、具体的な海外での事例、変革を背成功に導くための公式、HPE Point Nextについて、IT消費モデルとは、新しく発表された製品やサービスについて等の話があった。

内容は幅広くHPEでの基本的な戦略、製品の説明等、斬新さと大きさを感じた。

3.ゲスト企業事例紹介
ユーザ事例として、①“世界のFXをリードする SBIのハイブリッドIT戦略”と題し、SBIリクイディティ・マーケット株式会社 代表取締役社長 重光 達雄氏から、②“10年先を見据えた「文系企業」の基幹系情報ネットワークとIT戦略”と題し、東京急行電鉄株式会社 取締役 常務執行役員 生活創造本部担当 生活創造本部長 兼 生活サービス事業部長 市来 利之氏から講演があった。内容については省略。

4.特別講演
“開発責任者が語る! 次世代コンピューティング ~The Machine プロジェクトが切り拓く未来~“と題し、ヒューレット・パッカード中央研究所 システムリサーチ担当 チーフ・アーキテクト 兼 HPEフェロー カーク・ブレスニカー氏から講演があった。

IoTがもたらす様々な変化により、データセンターの消費電力やコンピューティング能力の限界を迎える予測が有るが、それらを解決する為のプロジェクトが“The Machineプロジェクト“であり、”メモリー主導型コンピューティング“という次世代のアーキテクチャを採用していて、その概要について説明があった。

このプロジェクトは、オープンアーキテクチャを積極的に採用しており、既に36社の参加が有り、中々面白い取り組みだと思う。

Ⅱ.ブレークアウトセッション(分科会)
午後からは、3トラックで各々4セッション(計12セッション)が行われ、4セッションに参加したので、その概要を報告する。

1.セッション1(スポットライトセッション)
“なぜビジネス変革プロジェクトは失敗するのか?”と題し、日本ヒューレット・パッカード株式会社 テクノロジーコンサルティング事業統括 トランスフォーメーション・コンサルティング統括本部 IT アドバイザリー・コンサルティング部 シニアコンサルタント/ストラテジスト 宮原 猛氏から講演があった。

変革はジャーニー(長い旅)、多大なリスクをもたらす変革、人がテクノロジー以上に大きな課題、変革を可能にする要因とは、変革における4つの障害、HPEの変革管理等についての話があった。

2.セッション2(ハイブリッドIT)
“《世界初》コンポーザブル・インフラストラクチャHPE Synergyが提供する未来”と題し、ヒューレット・パッカード エンタープライズ カンパニー Software Defined & Cloud Group アジアパシフィック部門 ゼネラルマネージャー ジャンポール・ボバイルド氏から講演があった。

様々な場所でDXが進展、あらゆる企業で破壊的な変革が加速している事、DXはビジネスイノベーションも加速する事、それを実現する為の次世代のHPEハイブリッドITアーキテクチャ、コンポーザブルインフラストラクチャ“HPE Synergy”について、コンポーザブルインフラストラクチャで実現できる事等の話があった。凄い内容で確かに世界は変わるが!

3.セッション3(インテリジェントエッジ:IoT)
“IoTを加速するエッジコンピューティング”と題し、日本ヒューレット・パッカード株式会社 通信メディア・ソリューションズ統括本部 営業本部 IoT Specialist福本 靖氏から講演があった。

IoTが加速するDX、「シフトレフト」でコンピューティング・インフラの進化、なぜ「シフトレフト」か?及びエッジコンピューティングの必要性、HPEが考えるIoTソリューションの全体像、HPE Arubaの提供するIoT接続技術、HPEのIoT事業、IoTの更なる活用に向けて等の話があった。

特定の製品ではなくコンセプトベースと考えた方が良い。

1.セッション4(スポットライトセッション)
“デジタル・トランスフォーメーションのメリットを素早くかつ継続して享受するための方法”と題し、ヒューレット・パッカード エンタープライズ カンパニーSoftware Defined & Cloud Group アジアパシフィック部門 ゼネラルマネージャージャンポール・ボバイルド氏から講演があった。

コンポーザブル・インフラストラクチャについて、HPEの戦略、最新のイノベーション、HPE Synergyについて、具体的な事例、今後のハイブリッッドインフラ及びNext GenerationハイブリッドITについて、ハイブリッドITの簡素化に向けたHPEの複数年に渡るイニシャティブ等についての話があった。

Ⅲ.展示会
展示コーナについては、今日の基調講演等で紹介のあった、ハイブリッドIT、インテリジェントエッジ、データ&アナリティクス、IT消費モデル、The Machineの5つのコーナがあり、具体的な製品やサービスの展示、パネルによるコンセプトの紹介等が行われていた。

Ⅳ.全体的な感想
クラウドやモバイル、センサー等の普及に伴い、IoT、AI(人工知能)、アナリティクス等が進展し、データ容量の爆増への対応やコンピューティングパワーの不足が顕著となり、ITインフラも従来の延長で考えると、破綻を来す事は間違いないようだ。

これらに対応してITインフラも、従来の延長では無くディストラクティブ(破壊的)な技術革新が必要となるが、今回のイベントを通じて、インテリジェントエッジ、ハイブリッドIT、IT消費モデル等、その一端を見たような気がした。

その中でもThe Machineプロジェクトについては、オ―プンアーキテクチャとして他社を巻き込んだプロジェクトとして設立されており、世界初の技術としてメモリー主導型コンピューティングの行方を含めて、今後共に注視して行きたい。

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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