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「ITインフラSummit2017」~クラウド、IoTを活かす 俊敏・柔軟・堅牢な基盤とは~

【クラウド見て聞きある記(その159)】
平成29年1月30日に、目黒駅近くの目黒雅叙園で、日経BPイノベーションICT研究所主催、日経SYSTEM、日経Linux、ITpro Active協力、協賛企業11社、展示協賛5社で開催された“「ITインフラSummit2017」~クラウド、IoTを活かす 俊敏・柔軟・堅牢な基盤とは~”に参加した。

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最近、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が盛んに用いられ、ビジネスのデジタル化が一種のブームになっている。

このデジタル革命を実現する為には、ITが必須であり、ビジネスからの要求を実現する為には、俊敏性、柔軟性、堅牢性を実現できるITインフラ(システム基盤)が必要になる。

一方、ITインフラ関連の技術の進化も急速に進んでおり、代表的なものが、物理的なハードウェア機器毎に設定が必要だった設定を、ソフトウェアで設定や制御を行う「SoftWare Defind xx:SDxと略する」や、ITインフラでは複数の機器(サーバやネットワーク、ストレージ等)を組み合せて使う必要があるが、運用も含めてこれらの機器やOS等を一纏めにして提供する「コンバージドシステム」として提供する方法等があげられる。

「Software Defined xx」については、ネットワーク機器をソフトウェアで制御するSD⁻Network(SDN)に始まり、ストレージ機器をソフトウェアで制御するSD⁻S(SDS)、データセンターをソフトウェアで制御するSD-DC(SDDC)、インフラ全体を統合して制御するSD-Infrastoracture(SDI)、WAN(Wide Area Network)をソフトウェアで制御するSD-WAN等があり、今後ともに増えて行く事になると思う。

HWとSWをセットにした「コンバージドインフラ(システム)」については、最近「ハイパーコンバージドインフラ」に進化し、格段に導入し易くなっている。

ハイパーになる事により(ベンダーにより少しの違いはあるが)、一ランク上のモデルに上げるスケールアウトや、機器の増設を行うスケールアップが可能になり、小さく導入し事業の拡大に合わせて、インフラも増強できる等、柔軟性が大幅に増しており、注目される要因になっている。

また、インフラ関連でのOSSによる標準化(OpenStackやDocker等)も進んでおり、機能強化のスピードやエコシステムの活用等が享受出来る様になっている。

これらのテクノロジーの進化を活用する事により、俊敏性や、柔軟性、堅牢性を確保できる環境が整ってきた。

今回のセミナーは、ITインフラを「プライベートクラウド基盤」「パブリッククラウド基盤」「運用基盤」「データ基盤」「ネットワーク基盤」という五つの要素で、最新の技術や製品・ソリューションに関する解説や説明が行われた。

午前中に、2トラックで各々基調講演とソソリューション講演が、昼の特別講演を挟んで、午後からは3トラックで、特別講演と各々3セッション、ソリューション講演が各々3セッション、最後にパネルディスカッションが行われた。

今回は、基調講演と特別講演、ソリューション講演5つ、パネルディスカッションを聴講したので、その概略について報告する。

Ⅰ.基調講演
“クラウドとビジネスを「つなぐ」「デジタルトランスフォーメーション」時代のICT部門のミッション“と題し、大成建設株式会社 社長室 情報企画部 部長(担当)北村 達也 氏から講演があった。

大成建設におけるICTを活用した「働き方改革」の内容について話があった。

内容は、働き方改革による生産性向上の考え方、働き方モデル全体像、誰もが・いつでも・どこでも・どの機器からでも利用できる環境について、世代による意識のギャップ、Office365等の採用の経緯、第一期と第二期の目標、ネットワークのクラウド化、シャドウITによる情報漏えいリスク対策、導入後6ヶ月でのアンケート結果等について説明があった。

かなり入念に練られた内容で、参考になる事が多かったが、導入プロセスには多くの超える必要がある課題も!

Ⅱ.特別講演及びパネルディスカッション
1.特別講演
“「IoTと機械学習を活用した、空調設備の熱負荷予測」~クラウドの活用で期間と工数が従来の10分の1に“と題し、高砂熱学工業株式会社 エンジニアリング事業本部 執行役員 特命担当 倉田 昌典 氏から講演があった。

IoTが注目される背景、空調システムの基本構成と課題、IoT・Cloud・AI技術による課題の解決、構築したシステムの内容、採用したAI技術(Microsoft Azure ML)等についての説明があった。

2.パネルディスカッション
“気になるあの技術、これからどう広がる?~ディープラーニング、ブロックチェーン…“と題し、[パネリスト]株式会社野村総合研究所 石田 裕三 氏、ウルシステムズ株式会社 漆原 茂 氏、国立情報学研究所 佐藤 一郎 氏、Publickey 新野 淳一 氏、楽天株式会社 森 正弥 氏、【モデレータ】日経SYSTEMS編集長 兼ITpro副編集長 森側 真一氏でパネルディスカッションが行われた。

昨年に取り上げた3つの技術がどうなったか、今年ブレークする予測で取り上げた3つの技術についての議論が行われた。詳細は省略。中々、面白い試みで興味ある分野!!

Ⅲ.ブレークアウトセッション
ソリューション講演として、午前中に2会場で各々1セッションが、午後からは3会場で各々3セッションが行われ、その内4セッションを聴講したので、概略を報告する。

1.ソリューション講演1
“成功企業が実践するグローバルビジネスを勝ち抜くインフラ設計術 ~俊敏性・柔軟性・堅牢性を兼ね備えたクラウドサービス基盤“と題し、株式会社シーディーネットワークス・ジャパン パートナーセールス マネージャ 堀井 義貴 氏から講演があった。

成功企業が求めるウェブシステムの表示速度、自社インフラでの対策と課題、CDNサービスによる解決策、具体的な事例等についての話があった。

2.ソリューション講演2
“中小企業におけるMicrosoft Azure を基盤としたデジタルトランスフォーメーション”と題し、日本マイクロソフト株式会社 SMB営業統括本部 CSPパートナー営業本部 シニアクラウドセールスマネージャー 中嶋 信行 氏から講演があった。

Microsoft Azureのビジネスモデル、Azureの提供機能、ビジネス支援プログラム等について話があった。

3.ソリューション講演3
“ネットワークの新潮流 ~ 話題の『SD-WAN』を徹底解説”と題し、NTTPCコミュニケーションズ株式会社 サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 担当部長 三澤 響 氏から講演があった。

SD-WANについて、SD-WANの導入事例、理想のWANとは、NTT-PCの製品“Master-ONE”の内容等の話があった。

4.ソリューション講演4
“クラウドネイティブに乗り遅れるな! ~クラウド活用のための、Lift&Shift~”と題し、ニフティ株式会社 クラウド事業部 クラウドインフラ部 課長 斉藤 尊比古 氏から講演があった。

クラウド関連の現状とLift&Shift&Transformationについて、攻めのIT活用とは、オンプレ環境からクラウドへ簡単にリフト&シフト等についての話があった。

Ⅳ.全体的な感想
クラウド化の流れは止めることが出来ないのは明白であり、また、適用業務も情報系から基幹システムまでも拡大してきており、自ずとITインフラに対する要求も変化(「俊敏性」「柔軟性」「堅牢性」)を遂げてきているのを感じる事が出来た。

それに合わせてベンダーからも、個々の製品の高度化や、ハイパーコンバージドインフラの様にインテグレートされた製品の進化も非常に速いスピードで進んでいる事を確認できた。

これらの状況の中で、自社に最適なITインフラを構築する為には、かなりの幅広い知識と経験が必要となるが、大手のクラウドベンダーのイベント等で、インテグレーションの重要性が強調され(ベンダーからでは無くパートナーから!)、多くのSIerがサービスを開始しており、ビジネスとして十分に成り立つ様になってきている。

今回のイベントを通して、同様の状況を確認でき、また、ベンダーからも適切な製品やソリューション/サービスが出てきている事も確認することが出来た。

また、“クラウドは組み合わせ”であることを改めて認識した!!

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

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