ASP・SaaSナビTOP > コラム > 「BCN Conference 2016」

「BCN Conference 2016」

【クラウド見て聞きある記(その144)】
平成28年8月24日に、目黒の目黒雅叙園で開催された株式会社BCN(協賛 特定非営利活動法人ITコーディネータ協会)の年次イベントで、ITベンダーとIT販社をつなぐイベント「BCN Conference 2016」が、今回は会社の創立35周年記念として「オープンイノベーションの時代~協業が新たな世界を切り拓く~」をテーマに行われたので参加した。

DSC_0903_20161212_colm.JPG

株式会社BCNが発行している週刊BCNは、エンタープライズ企業向けにIT分野を中心として、業界の動向に主眼を置いて紙媒体の視認性を生かし発行している。

Web媒体とは異なる見易さと分かり易さを追求している点が受け、長期間読み続けられており、発行部数は17,000部を超え紙媒体の業界紙としては最大規模を誇っている。

ただ、最近はWeb版としてBizLineを立ち上げており、多くのユーザ会員の登録があるが、更なる利便性を考慮してリニューアルを行うそうだ。

今回は会場も大きくなり、参加者も400名を超えて協賛企業が26社と、最大規模のイベントになっている。

カンファレンスは、午前中に基調講演が、午後からは3トラックで各々5セッション(計15セッション)が、併せて協賛企業による展示会、終了後には聴講者と講師が参加してのレセプションが行われた。午前と午後の5セッション、展示会、夜のレセプションに参加したので、その概略を報告する。

Ⅰ.基調講演
“IoT時代の自動車のソフトウェアプラットフォーム ~AUTOSARとダイナミックマップ~“と題し、名古屋大学 未来社会創造機構/情報科学研究科 教授 高田 広章 氏から講演があった。

車載制御システム開発の現状と課題、車載制御システム向けSPF(ソフトウェアプラットフォーム)のこれまでの動向、車載ソフトウエアの標準規格AUTOSARの内容、名古屋大学での取り組み内容、APTJ株式会社の設立経緯や目指す姿と強み、自動運転に向けての自動車の進化、自動運転のための技術、自動運転に必要となるダイナミックマップの役割や要件及び国内外での取り組み状況等についての話があった。

かなり大規模な検討が行われている様だ!

Ⅱ.特別講演
“内外IoT最新事情 ――「デジタル」が生み出している新たな価値の数々”と題し、SAPジャパン株式会社 パートナー統括本部 パートナービジネス開発本部長 亀田 俊 氏から講演があった。

第四次産業革命がもたらす「あらゆるモノが繋がる」ことにより、あらゆるものがフラット化する世界(グローバル化からフラット化)、IoTのインパクト、SAPの現状等についての話があった。

その中で、統合プラットフォームとしてのSAP HANAを中心としたクラウドサービスの急伸、IoTを中心としたSAPソリューションの説明があったが、過去のERPベンダーから、SAP HANAを中心としたクラウドベンダーに変身を遂げている様に感じた。

Ⅲ.ブレークアウトセッション
午後からは3トラックで各々5セッション(15セッション)が行われ、IoTを中心に5セッションを聴講したので概略を報告する。

1.セッション1
“ビジネスが変わる! IoT時代を支えるICTプラットフォームの今後と新たなビジネス創出に不可欠なパートナーリング“と題し、日本電気株式会社から講演があった。

これからの地球を取り巻く環境の変化、IoT時代の到来と現在のマーケット、代表的な技術である顔認証の機能及び事例、IoTの先に来るもの等についての話があった。顔認証の応用がかなり広いように感じた。

2.セッション2
“オープンとデジタルのイノベーション ~IoTやAIはインフラとなる~”と題し株式会社BCN 週刊BCN編集長 畔上 文昭氏から講演があった。

週刊BCNの現状、オープンイノベーションとデジタルトランスフォーメーションを蝉の生態を通じての説明、ホットキーワードとしてAIを上げて他製品や機能とのコラボの例、IoTとAIのユーザ事例等の説明、フィンテック入門等についての話があった。蝉の話は中々面白い!!

3.セッション3
“ビッグデータ分析特化型データセンターとサービスのご紹介~SIerとマーケティングコンサルの協業点を探る~“と題し、株式会社データドックから講演があった。

国内初(世界初?)のデータ活用をすることを目的とした、データセンター設立の狙い、現状のデータセンターの課題、新データセンターの概要及びサービス等についての話があった。 今秋オープンで長岡の地方再生にも関与したセンター。

4.セッション4
“IoT時代の産業の新潮流と日本の製造業の生き残り策”と題し、株式会社東レ経営研究所から講演があった。

「つながる経済」関連の産業潮流を理解するキーワード、各キーワードの説明と事例、IoT時代を生き残るために日本企業に何が必要か等について、かなり細かい内容についての説明があった。 全体を俯瞰するのには非常に優れた内容だと思う。

5.セッション5
“IoTによって需要が急拡大! サーバーだけじゃない電源管理の重要性」と題し、シュナイダーエレクトリック株式会社から講演があった。

シュナイダーエレクトリックの活動内容(旧APCを買収)、IoTの拡大に伴い電源重要の拡大、IoTの3つの構成要素、電源切断が与えるIoT環境への影響、製品の概要、具体的な事例等について話があった。

Ⅳ.全体的な感想
最初に畔上編集長から、35周年記念にあたる今年のカンファレンスのテーマは「オープンイノベーション」で、一番盛り上がっているのは自動車及び関連業界、という話があった。

オープンイノベーションの適用が主とした課題であるIoTに関しては、昨年あたりから盛り上がりを見せているが、実運用レベルまで到達しているものは、当初の見込みまでは達していない現状がある。

2016年がIoT元年と位置付けているコンサルタントファームもあるが、今回のイベントで色々な考え方や事例を聞いてみると、前年に比べると足が地に着いた内容になっており、実践ベースでの事例等が確実に増える感触を得ることが出来た。

セッションの内容も多岐にわたり、色々な切り口での話が聴け、非常に勉強になったし、直ぐに応用可能なものも沢山あった。
参加する価値も十分にあり、次回もぜひ参加したい。

 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

更新情報

サービス新着/更新もっと読む

最新インタビュー/特集もっと読む

アクセスランキング 総合


業種別メニュー

サービス別メニュー


このページのTOPへ