ASP・SaaSナビTOP > コラム > 「Developers Summit 2016 Summer」~共創―デジタルトランスフォーメーション時代に繁栄するために~

「Developers Summit 2016 Summer」~共創―デジタルトランスフォーメーション時代に繁栄するために~

【クラウド見て聞きある記(その143)】
平成28年7月29日に、御茶ノ水のソラシティカンファレンスで開催された、翔泳社主催の“「Developers Summit 2016 Summer」~共創―デジタルトランスフォーメーション時代に繁栄するために~:通称デブサミ2016”に参加した。

DSC_0826_20161209.JPG

今回のデブサミ2016夏では“共創”という言葉が用いられているが、最近のシステム開発環境を考えた場合、非常に適切な単語だと思う。

最近のシステム構築では、オンプレミスやプライベートクラウド、パブリッククラウド等を組み合せて作るケースが多くなり、一つの環境では無く幾つかの環境やサービスを連携して、一つのシステムを実現する必要が出てきている。

また、AI等の高度な処理を行うサービスも数多く出現しており、API経由で活用する事も求められている。

これらをエコシステムとして管理し、システム構築時に活用する事により、スピーディなシステム開発や、品質の高い高度な処理を実現することが出来るが、すべてを一社で実現する事は難しく、幾つかの企業が集まって共創を行う事により初めて実現できるものと思う。

今回のイベントの特徴としては、最近最も旬な話題であるIoTに関するものが6セッションもあり、色々な課題を抱えている事を伺い知る事が出来sる事と、アジャイル開発(手法)という言葉が消えたことが挙げられる。

アジャイル開発(手法)に関しては既に定着化しており、敢えて取り上げるまでも無い、というのが正解か?

前回に引き続き、開発環境の変化に対応して参加者も多様化しており、殆どのセッションが満員でユーザ自らがシステム開発のイニシャティブをとる企業が増え、それを反映してユーザ企業からの参加(しかも複数人の)も増えている様に感じた。

今回は、3トラックで各々5セッション(15時からは2セッシヨン)、合計20セッションが行われ、7セッションに参加したので、その概要について報告する。

Ⅰ.聴講セッション報告
セッションに関しては、7セッションを聴講したので、その概要を報告する。

1.セッション1
“すべてがつながるIoT時代の共創のあり方”と題し、株式会社ウフル IoTイノベーションセンター 所長兼エグゼクティブコンサルタント 上級執行役員 八子知礼氏から講演があった。

全てが繋がるIoT時代とは、を事例を交えての紹介、IoT構築時の課題、米国のIIC活動について、すべてが繋がる時代の共創の有り方、つながる時代のキーワードは「コラボレーション」と「イノベーション」、つながる時代の5つの共創ポイント等についての話があった。

2.セッション2
“GitHub Enterpriseで実現する統合的なソフトウェア開発プラットフォームとは”と題し、GitHub Japanカントリー・マネージャー 藤田 純氏から、3社からのゲストスピーカー(株式会社TSUTAYAと株式会社三菱東京UFJ銀行からユーザー事例、マクニカネットワークス株式会社からはサービス)を迎えて講演があった。

GitHubの説明や事例、製品サービス等についての説明があったが、開発プラットフォームとして活用している事例もあり、参考になる内容だった。

3.セッション3
“共創と競争から生まれる新たなエコシステム”と題し、さくらインターネット株式会社 フェロー 小笠原 治氏から講演があった。

さくらインターネットのサービスである“さくらIoT Platform”の開発にまつわる基本的な考え方、エコシステムの構築、管理方法等についての話があった。

4.セッション4
“IoT 時代のデータ基盤の要件”と題し、インターシステムズジャパン株式会社ビジネスデベロップメント シニアマネージャー 佐藤 比呂志氏から講演があった。

一般的なIoTに対する認識、IoTソリューションの課題、IoT構築時の重要ポイント、連携基盤を満たす5つの要件、アクティブアナリティクスについて、インターシステムズのIoTプラットフォームソリューション等についての話があった。

5.セッション5
“SaaS型EDIサービスに求められる高可用性、高セキュリティ、高性能を実現した秘策 ―事例セッション―“と題し、TIS株式会社 プラットフォームサービス事業部 プラットフォームサービス第2部主査 須田 尚克氏から講演があった。

TISでサービスを行っているSaaS型EDIサービス“TEDIOS”への取り組みや管理に関する話があった。

6.セッション6
“Webサイトの直面するトラブルと、シマンテックが提供するウェブサイトセキュリティソリューション“と題し、合同会社シマンテック・ウェブサイトセキュリティ プロダクトマーケティングマネージャー 林 正人氏から講演があった。

Webサイトにおけるセキュリティリスク、及びシマンテックのウェブサイトセキュリティ、WAF/IPS・IDS/F・Wとの違い等についての話があった。

7.セッション7
“スケール可能なIoTエンドノードの設計”と題し、株式会社スイッチサイエンス取締役 坪井 義浩氏から講演があった。

IoTの設計時に必要となるIoT機器(ラズパイ、ARM、センサー)等に関して、その概要や特徴と課題等が主要機器別に話があった。普段聞けないかなり踏み込んだ内容だった。

Ⅱ.全体的な感想
クラウド時代のシステム構築環境は大きく変わり、クラウド型のシステム構築には、“造るより使う”という考え方や、エコシステムの活用によりコンポーザブルな開発、創造的な事業への対応、経営のスピード化への対応等、多彩な開発手法が必要となってくる。

従って、これらの環境に合わせてデブサミの内容についても大きく変化してきているが、少し広がりすぎる様に感じている。

しかし、従来型の基幹システムは、全体の50%以上が残る、との調査結果も有り、依然としてウォーターフォール型の開発も残らざるを得ない現実もあり、これらに対応を行う為に、システム開発の多様化を生み、色々な人材が必要となってくる。

デブサミではこれらの変化を先取りしていると考えると、腑に落ちる部分も多く、多彩なジャンルのセッションや講師のアサインが行われ、興味深く面白い内容に成っていた様に思う。

参加者には若い人も多かったが、システム開発も多様化/多彩化しており、今後共に積極的にこの様なイベントに参加し、雰囲気に慣れて欲しいと思っている。



 

コラム著者紹介
 
 
HNコンサルティング代表
永松 秀通 (ながまつ ひでみち)

アクセスランキング 総合


業種別メニュー

サービス別メニュー


このページのTOPへ