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SaaSにおける企業アライアンスの必然性
SaaS事業者間の結びつきの重要性を、環境問題の側面や実例を元に、NTTPCコミュニケーションズ ネットワーク事業部 企画担当の 三澤氏に語ってもらった。
近年、「談合」や「横並び」と言う言葉に代表されるように、企業同士が「つながること」は、必ずしも良いイメージを持って受け止められて来ませんでした。しかしながら、SaaS利用者の生産性や利便性の向上に寄与していくためには、SaaS事業者は積極的に企業アライアンスを図っていくこと、つまり「つながること」が重要になっていくと考えられます。
日本では少子高齢化時代を迎え、在宅勤務の拡大など勤務スタイルの多様化が進んでいます。これに代表されるように、社会の中での個人や企業が持つ価値観は宇宙空間のような広がりを見せており、SaaSに求められるニーズもこれに連動して大きく多様化してきています。技術進歩のスピードもかつてないほど早く、「多様化」と「技術の進化」は、SaaS事業者が自社の商品開発だけで、市場で発生する、すべてのニーズに応え続けることの難しさを明確に示していると言えます。ここに、SaaS事業者間の企業アライアンスが、今後更に重要視されていくだろう背景が存在します。
また、SaaSのメインマーケットである中小企業の特性も、SaaS事業者の企業アライアンスを活発化させる要因の一つです。専門のIT担当者を持たない中小企業では、企業活動で求められている様々な業務のうち、たった1つの業務をカバーするに過ぎない、1種類のアプリケーション(SaaS)を提供されただけでは全く満足しないと考えられます。中小企業は、自社で行われている、あらゆる業務に対応しているSaaSを「まとめて」契約したいと考え、そのSaaSに接続するための回線やパソコン、最低限のセキュリティなどを、一括してSaaS事業者から提供して欲しいと考えています。中小企業は、これらのパーツを別々に比較検討し、別々に導入し、それぞれの利用方法を自分の力で整理しあげることには、まったく関心がなく、もしそういった努力を自分たちで実行しなければならないとすれば、おそらく利用すること自体を放棄してしまう可能性が高いと考えられます。つまり、中小企業にSaaSを利用していただく場合には、SaaS事業者は、「ホールプロダクト」の提供が必須であり、企業活動に必要な機能をワンストップで提供していくためにも、企業アライアンスを積極的に行っていく必然性が発生すると考えられるのです。
環境保護の観点からも、積極的な企業アライアンスは重要であると考えられます。 2008年4月に発表された総務省の「地球温暖化問題への対応に向けたICT政策に関する研究会」報告書は、2005年に約500億kWhだった通信分野の電気消費量が、何も対策を実施しなかった場合、2012年には約570億kWh(CO2排出量1800万t)に増加し、そのうち、メインフレームを含めたサーバの消費量が約20%を占めることを指摘しています。この報告書では、省エネ対策を実施した場合には、2012年の消費電力量を約440億kWhまで減らすことが可能であるとしていますが、この対策の一環として、SaaS利用やSaaS事業アライアンスの推進が考えられています。 費用面やシステム運用面から注目され始めたSaaS利用ですが、各企業がそれぞれのオフィスに独自で運用しているサーバ群を、データセンターに設置した仮想化サーバに集約することで、社会全体としてはCO2削減効果がもたらされます。これに加えて、企業アライアンスが推進され、事業者ごとに構築運用しているSaaSサーバ群の共用や統合が進んだ場合には、これまで以上に、SaaS事業は環境保護に貢献していくことになります。
ここまで、SaaS事業者が企業アライアンスすることの必然性に対して述べてきました。 以下では、弊社が企業アライアンスの推進について、どのような貢献をしていくことができるのかについて述べたいと思います。
1. SaaSに接続するためのモバイル通信を提供
前述の通り、在宅勤務や外出先での業務活動が活発化することにより、これまで以上にモバイル接続の重要性が高まっています。従来のパソコンや携帯電話に加えて、スマートフォン、ウルトラモバイルPC、ネットブックなど新型モバイル端末も登場し、端末特性に合った新しい利用シーンが創出されています。 こうしたニーズに対して、弊社では、通信サービスを20年間に渡り運用してきた実績をベースに、高速モバイル通信サービスを提供し、企業様のテレワーク(モバイルワーク)環境構築や、TCO削減に貢献していきます。
2. SaaS事業者向けに顧客管理・認証・課金プラットフォーム基盤の提供
ソフトウェア企業様などがSaaS提供を検討するにあたり最大の関門となるのが、仮想化サーバの構築・運用と、顧客管理や認証、課金システム(SaaS事業基盤)の構築です。弊社では、サーバホスティング「WebARENA」や、インターネットプロバイダ「InfoSphere」で培った技術や経験をベースに、SaaS事業者ごとの事情に適したSaaS事業基盤を提供しています。また、マイクロソフト株式会社の「SaaS事業支援プログラム」に参加し、ISV様のSaaSビジネス化の支援を行っています。
3. 中小企業向けモバイルSaaS事業を展開するための基盤提供
弊社はMaster'sONEモバイルオフィスやMail Luck!という自社独自SaaSを展開しています。また、モバイル通信に代表されるネットワーク事業や、ウルトラモバイルPC(ネットブック)などの物販事業も行っています。こうした製品ラインの幅広さを強みとして、モバイルSaaS事業を提供する事業者様への支援サービスを行っています。このサービスは、SaaS事業者向けに、必要なパーツ(アプリケーション、モバイル接続、PC等)を、必要な接続方式で、各事業者様に合わせてカスタマイズした構成で提供を行うものです。
4. SaaS事業を通して、温暖化防止など環境保護への貢献
前述の通り、SaaSは地球環境保護に大きな効果があります。弊社は、SaaS事業やSaaS事業支援を積極的に行うことを通して、環境保護に貢献していきます。 また、弊社では、自社内における環境推進活動はもちろんのこと、お客さまにとっての「環境活動への貢献」と「コストダウンのメリット」を享受できる、グリーンITサービスの企画・提供を推進する「ココエコプロジェクト」を行っています。 詳細は以下サイトをご覧ください。
NTTPCのココエコプロジェクトhttp://www.nttpc.tv/cocoeco/index.html
以上のように、SaaS業界において、当社は、多くの企業とのアライアンスを積極的に推進し、企業活動の発展と、地球環境保護など社会環境の整備に貢献していきたいと考えています。
株式会社NTTPCコミュニケーションズ
ネットワーク事業部 事業企画部 サービス企画担当
三澤 響(みさわ ひびき)






